ZERO Private Body Labo
更新日:2023年12月26日
トレーニングによって起こる筋肉痛を緩和・回復させる方法について、栄養からアプローチできる論文があったので、筋肉痛で悩んでいる方は参考にしていただければと思います。
A.ビタミンD
(体内のビタミンDレベルが低下している方に有効)
・カルシウムの吸収促進(骨の生成 / 造血作用)
・ミオスタチン(筋肥大のブレーキとなるもの)の抑制
・テストステロンの分泌促進
筋肉痛が発生する詳しいメカニズムは現状わかっていません。
一昔前の理論では、
「運動によって疲労物質である乳酸が蓄積することによって、筋肉痛が発生する。」
と言われていました。
しかし現在では、
「筋繊維と乳酸の痛みの関係は否定」されています。
乳酸を緩和させるためにクエン酸、糖質などの栄養素摂取は筋肉痛の改善に有効だと言われていましたが明確に分かっていません。
・インターロイキン6(炎症性サイトカイン)
・腫瘍懐死因子-α(TNF-α)
の分泌を抑制することができる。
炎症性サイトカインとは免疫系細胞から分泌される炎症反応の原因となるタンパク質のことです。
高強度の運動で体に負荷を掛けた時、炎症性のサイトカインの分泌が促進します。(インターロイキン6、インターロイキン1β)
サイトカインの分泌量 ↑
筋肉痛 ↑
パフォーマンスレベル ↓
※3つには相関関係がある
筋細胞中にはビタミンD受容体が多く存在しており、炎症性サイトカイン(炎症の引き金となるタンパク質)が筋細胞中に放出されると、筋細胞内でビタミンDがすぐに抑制します。
・コレステロール低下薬(スタチン)を摂取している方
・皮膚に紫外線を浴びない方
血中のビタミンD濃度が少ない方には経口摂取が効果的に働くという実験結果があります。
・高カルシウム血症
・食欲不振
・嘔吐
・腎臓の機能不全
18歳以上の男女とも:8.5㎍(マイクログラム)
耐用上限量:100㎍
まいたけ100gあたり4.9μg
乾燥椎茸1個(5g)あたり12.7μg
サプリでなくても食事で充分に補えます。
ビタミンD2~D7(D2とD3が流通している)
ビタミンD2:植物性
ビタミンD3:動物性(D3の方が活性が強い)
日本人の98%がビタミンD不足だと言われています。
体内のビタミンD量は紫外線由来が8割、食事由来が2割だそうです。
太陽の日差し(直射日光)を浴びることやキノコ類を摂取するなど、ビタミンDが不足しないような生活を心がけていきたいですね。
ビタミンDは筋肉痛だけでなく、発癌リスクの低下、糖尿病予防、感染症予防、リウマチなどにも効果的だという報告があります。