ZERO Private Body Labo
更新日:2023年9月21日
女性は年齢と共に4つのライフステージを経験します。
(思春期、性成熟期、更年期、老年期)
個人差はありますが50歳前後で閉経を迎え、この閉経の時期をはさんだ
前後10年間(一般的に45~55歳頃)を更年期といいます。
年齢を重ねるごとに卵巣の機能が低下し、女性ホルモンであるエストロゲン
の分泌が減少することでホルモンのバランスが崩れ、心身に様々な不調が
あらわれます。
更年期症状は100種類くらいあるとも言われていますが、
主な症状は、
・血管運動症状(ほてり、のぼせ、発汗、冷えなど)
・精神症状(イライラ、不安、不眠、抑うつ、無気力)
・関節などの症状(肩こり、腰痛、関節痛)
・めまい
・耳鳴り
・頭痛
・動機
・息切れ
・疲労感
・皮膚症状(乾燥、かゆみ、湿疹など)
閉経にともない卵巣機能が低下し、エストロゲンの分泌量が急激に減少する
ことで起こります。
今までエストロゲンによって調節されていた体の様々な機能がうまく働かな
くなります。
すると、エストロゲンの低下を察知した脳は、卵巣にもっとエストロゲンを
分泌するように指令を出します。
ところが、機能が低下した卵巣からは十分なエストロゲンが分泌されない為、
ホルモンバランスの乱れが生じ、自律神経の調節がうまくいかなくなります。
更に、加齢にともなう身体的変化、心理的因子、家庭や職場などの社会的因
子が複合的に影響することで、更年期障害があらわれます。
不足したエストロゲンをお薬で補う治療法。
更年期障害は原因や症状が多様であり、色々な要因が複合して起こる為、
症状の緩和を目的としていくつかの漢方薬が用いられます。
症状に応じて、抗うつ薬、向精神薬などが用いられます。
多くの場合、加齢にともなう身体的変化、精神、心理的因子、家庭や職場
などの社会的因子が複合することで症状が現れる為、適切な薬物療法と共に
カウンセリングや心理療法が必要な場合があります。
不規則な食生活をしていると自律神経のバランスが乱れやすくなります。
自律神経のバランスの乱れはホルモンバランスの乱れに繋がる為、バランスのとれた食事を
摂る事が大事です。
ホルモンバランスを整える作用が期待できるビタミンEを摂る事や、
女性ホルモンと似た作用のある大豆イソフラボンの含まれた食品も積極的に摂りましょう。
定期的な運動も大事で、ストレス解消に効果的であり気持ちを前向きに
する効果があります。
ウォーキングやジョギング、ヨガなど気軽にできる運動や、
水泳は浮力がクッションになって体に負荷をかけずに全身運動ができるため
中高年以上の方にオススメです。
また、心血管系の疾患、骨折、乳がんや大腸がんが、運動により減少する
との報告もあるみたいです。
適切な運動習慣を身に付ける事はとても大切です。
更年期障害は女性特有だと思われがちですが、男性の更年期障害も存在します。
女性の場合、閉経前後の10年に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が
急激に減少する頃に起こり、閉経後は徐々に慣れて症状は治まっていきます。
男性の場合、男性ホルモンであるテストステロンが一般的に中高年以降、
加齢とともに緩やかに減少します。
・関節症、筋肉痛(痛みを感じやすくなる)
・疲れやすい
・発汗やほてり
・肥満、メタボリックシンドローム
・頻尿
・イライラ
・不安、パニック
・うつ
・不眠
・興味や意欲の喪失
などです。
ホルモンの減少の速さや度合い、時期は個人差が大きく、
したがって女性と似た更年期症状が男性では、40歳台前後以降
どの年代でも起こる可能性があります。
ただし、男性と女性の更年期症状には違いがあり(図参照)、
男性ホルモンの減少によるものを、
『加齢性腺機能低下症』
または、
『LOH症候群』
と呼びます。
男性ホルモン(テストステロン)の減少で起こる代表的な症状にEDがありますが、
60歳代の日本人の60%以上にみられ、珍しいことではありません。EDはかつ
ては気の持ちようや、糖尿病などの生活習慣病が悪化して起こるとされてきましたが
近年では、血管病としても捉えられるようになったそうです。
それは、勃起のメカニズムが血管機能と深く関わりがあり、動脈硬化が進み血流が
悪くなるとEDが起こりやすくなるためです。
陰茎の動脈は非常に細い為初期の動脈硬化でも影響が現れやすく、EDは最初に自覚
できる生活習慣病だと考えられています。
加齢男性で男性ホルモン値が低い場合、抑うつ状態、性機能・認知機能低下だけでなく、
糖尿病や肥満、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、心血管疾患などに関係するとの
研究結果や、男性ホルモン値の高い人の方が長寿という報告もあるみたいです。
また、男性ホルモンの減少は認知症やサルコペニア(筋肉減少症)とも関連します。
男性ホルモンは多くの病気のリスクから身を守ってくれていて男性の健康維持に働いています。
なので生活習慣を見直す事はもちろん、定期的に健康診断を
受けるなど、ご自身の健康には気を遣うようにしましょう。