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ZERO Private Body Labo

小腸

更新日:2023年8月15日

小腸の構造

 

小腸の部位

 

胃の幽門部に続く器官で、腹腔内で蛇行し右下腹部で大腸と繋がる。

小腸は十二指腸、空腸、回腸からなる。

十二指腸から空腸への移行部を十二指腸空腸曲と言い、ここはトライツ靭帯によって固定されている。
十二指腸が下垂しない様に横隔膜の右客から固定されている。

そして小腸の終わりの部分、回腸から大腸へと繋がる部分を回盲部という。

 

 

小腸の長さ

 


小腸の長さは個人差はあるが約6〜7m

 

 

小腸の層

 

小腸の内腔には輪状ヒダがあり、輪状ヒダの表面には絨毛がある。
そして絨毛の外側に粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下組織があり、平滑筋である輪状筋、縦走筋がある。
胃では筋肉が三層あるが小腸では二層になっている。
そして筋層の外側が漿膜となっている。

絨毛の中軸には一本の毛細リンパ管が通っているがこれを中心リンパ管と言い、その周囲を

毛細血管が取り囲んでいる。

 

栄養素の脂肪はリンパ管に入り、糖質とタンパク質は毛細血管から肝臓へと運ばれていく。

そして絨毛と絨毛の間には小さな構があり、腸陰窩またはリーベルキューン腺といい、

そこから腸液が分泌される。

 

小腸の働き

 

十二指腸

十二指腸は胃の幽門から空腸までの範囲だが、
四つの部位に分けられる。
・上部、下行部、水平部、上行部

十二指腸はC字になっていて、そこに膵臓の頭の膵頭を囲んでいる。

 

膵臓でつくられた膵液や、肝臓で作られた胆汁は十二指腸の下行部に流入する。
膵液は膵管を通り十二指腸へ、肝臓でつくられた胆汁が胆嚢で濃縮され総胆管を通り十二指腸へ。
膵管と総胆管が合流して膵液と胆汁が十二指腸へ流れてくるのだが、合流して十二指腸へ開口した部分を大十二指腸乳頭といい、大十二指腸乳頭をオッディ括約筋が輪っか状に取り囲んで、膵液と胆汁の流れを調節している。

小十二指腸乳頭も下降部にあり、ここからも少量の膵液が分泌される。

 

十二指腸上部のみに分布する腸液を分泌する腺がブルンネル腺というのだが、このブルンネル腺からはアルカリ性の粘液が分泌される。
胃液は強酸性なので胃液に紛れた内容物が十二指腸へ送り出されると十二指腸の粘膜は傷ついてしまうので、ブルンネル腺から分泌されるアルカリ性の粘液で中和する。

 

空腸

空腸と回腸は【腸間膜】によって吊り下げられている。
この腸間膜には血管や神経、リンパ管などが含まれている。
そして中性脂肪が蓄えられやすい場所でもあり、腸間膜に蓄えられた脂肪が内臓脂肪といわれる。

空腸は小腸の中で最も輪状ヒダと絨毛が発達していて、回腸に比べると平滑筋も発達している為、

厚く弾力性があり蠕動運動が活発。

 

 

回腸

回腸は空腸と比べて輪状ヒダの数が少なく背も低い。そして平滑筋も薄い。

孤立リンパ小節が集まってパイエル板(集合リンパ小節)がある。
空腸にもパイエル板はあるが、回腸で特に発達している。

パイエル板とは腸にある免疫組織で、細菌やウイルスなどの腸管からの侵入を防ぐ役割がある。

 

 

 

小腸の表面は絨毛で覆われているが、所々絨毛がない所がある。
そういった場所にパイエル板が存在している。

そしてパイエル板の上皮にはM細胞があり、小腸の管腔内の遺物などを取り込み、それを樹状細胞やマクロファージなどが受け取り、リンパ球のT細胞に抗原提示する。
そしてT細胞はB細胞を形質細胞へと分化させ、形質細胞は抗体の一種であるIgA抗体を作り、IgA抗体は腸腺から粘液と一緒に消化管内へと分泌され、異物を排泄する。

 

 

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四ツ橋店

執筆者:中村真奈美トレーナー