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ZERO Private Body Labo

一度太ると痩せにくい?

更新日:2023年12月25日

『太りやすい』という人もいたり『痩せやすい』という人もいます。

中には私全然食べてないのに太るんです!という方も何度か出会いました。

そこにどのような差があるのか考察してみようと思います。

今回は脂肪細胞と遺伝的要素に目をつけて、太ると起こる健康被害も含めて記事を進めていきます。

 

脂肪細胞の種類

脂肪細胞とは細胞内に脂肪滴を有する細胞で2種類あります。

体温を上げて調整してくれる『褐色脂肪細胞』とエネルギーの貯蔵をしてくれる『白色脂肪細胞』

簡潔なことを言うと褐色脂肪細胞が多いといいことですし白色脂肪細胞が多いと太っているということですね。

白色脂肪細胞はエネルギー(中性脂肪)を蓄える以外にも実は内分泌器官のような働きもあります。

もう少し細かく2種類の脂肪細胞の役割を解説してみますね。

 

褐色脂肪細胞

貯蔵できる量が白色脂肪細胞よりも少なく、さらに成長期から徐々に減少します。

赤ちゃんの体温が高く感じるのは褐色脂肪細胞が多いのです。

10代で半数になって中高年ではなんと10%以下に激減。

歳を取る毎に脂肪がつきやすくなるのは、基礎代謝の低下プラス褐色脂肪細胞の減少が大きな要因となっています。

首、脇の下、肩甲骨、心臓、腎臓周囲などに多くあるようで、

体温を維持するために、エネルギー消費を消費して熱産生機能を持っていて、特に寒い時には頑張って体温を上げるように活躍。

褐色脂肪細胞は基礎代謝UP+体温調節に役立つ有益な脂肪になります。

 

白色脂肪細胞

余ったエネルギーを中性脂肪として蓄える他にアディポサイトカインというホルモンのような働きをする物質を分泌します。(脂肪も実は内分泌器官みたいな感じということ)

 

褐色脂肪と違って、全身のあらゆるところに存在します。

特に存在感を出してくるのは

・下っ腹・お尻まわり・太もも・背中・二の腕・内臓周囲

など心当たりのある場所が多いのではないでしょうか。

 

さて、白色脂肪細胞が分泌するホルモンのような働きのアディポサイトカイン。

その効果には良いものと悪いものがあります。

 

善玉アディポサイトカイン

 

〜アディポネクチン〜

インスリン感受性ホルモン。

・インスリン抵抗性の改善

・糖新生の抑制

・血中の遊離脂肪酸、中性脂肪を低下作用。

ちなみに肥大化した脂肪細胞からは分泌が少なくなるようです。

 

〜レプチン〜

お腹いっぱいのサインを出してくれる抗肥満ホルモン。

糖の代謝を促進して糖が中性脂肪に合成されてエネルギーとして貯蔵されるのを防ぎます。

レプチンの量が不足していると過食をもたらしてしまうということで、素直に解釈すると

痩せている方には食べろ!と命令がでて

太っている方にはもう食べるな!ということになりそうですが、

肥満者の場合、レプチンへの抗体性ができてしまい効きにくい状態に。

分泌量が増加しているにもかかわらず、肥満傾向が改善されにくい状態になってしまいます。

 

悪玉アディポサイトカイン

 

〜アンギオテンシノーゲン〜

血液中のアンジオテンシンを増加させて血圧を上昇させる物質で内臓脂肪が増えると脂肪細胞からの分泌が高まります。

基本的に肝臓でつくられいるものなのですが、脂肪細胞からも分泌されていて内臓脂肪が増えすぎると血中濃度が増加して高血圧に。

〜TNF-α〜

細胞膜のインスリンの受容体を障害してインスリン抵抗性を起こします。

結果、血糖値が下がらず糖尿病の原因に。

〜PAI-1〜

血栓をとかす機能の活性化を阻害。

動脈硬化を促進して血栓ができやすくなる。

 

結果、肥満を助長インスリン抵抗性増大の悪循環を引き起こし、

動脈硬化を促進して脳梗塞や心筋梗塞などの血管疾患の発症に大きく影響します。

肥満は健康にいいことがなさそうですね。

 

⏬内臓脂肪よりも健康によくない体脂肪の話はこちら⏬

異所性脂肪について

佐々木トレーナーが以前書いてくれた記事で参考にしてみて下さい。

 

脂肪細胞の数

太るということは基本的に各脂肪細胞が大きく膨らんだ状態を指します。

カラダに有している脂肪細胞の数は個人差があり、

成人では250億個から300億個

肥満状態にある方は400億個以上と言われています。

さて、この数がどう決まるのかがカギな気がしますね。

 

3歳

 

3歳までは脂肪の細胞の数がどんどん分裂して増えます。

この時期にベースになる数が決まり、それ以降は減らないようで。

この記事を見てくださる方は3歳以上のはずなのでどうにもできない問題ですが、親になった際は赤ちゃんが泣くからとか欲しがるからとかで節制せずに食べさせまくっていると太りやすい体質になってしまうので将来のために考えてあげましょう。

 

それ以降

 

脂肪細胞がエネルギー過剰状態になると

細胞の直径で20倍、容積で400倍までに膨れ上がります。

そして脂肪細胞が蓄えられる限界が来ると細胞分裂して脂肪細胞は増えます。

他の細胞と異なり、一旦、細胞数が増えると、ほとんど死滅しません。つまりダイエットに成功して減量しても、細胞自体が萎縮してサイズが小さくなっただけで数は減りませんので、エネルギー過剰状態になると細胞は大きくなって肥満が復活することになります。

一度太ると痩せにくく太りやすい状態になるということなので一時期だけ頑張るダイエットではなく生活習慣になんとか落とし込みたいですね。

 

遺伝的要素

遺伝的な要素はあるのかというところを考えてみましょう。

生物の進化ってものすごい時間が必要みたいで、

私たちのカラダはホモサピエンス時代からほとんど変わっていないらしいです。(30万年前とかのレベル)

現代のような飽食の時代になったのは最近の話で、カラダがカロリーの過剰摂取に対して免疫ができていなくて多くの中性脂肪を蓄えてしまうのです。

餓死しないように倹約遺伝子を持っているハイブリッド型が現代でいう太りやすい人になります。

太りにくい人は大昔では生き残れていなかったのかもしれないですね。

さて、その倹約遺伝子をいくつか

 

太りやすい人の特徴

 

β3アドレナリン受容体遺伝子

日本人の34%が持っていて、持っていない人と比べて150kcal~200kcal程代謝が低いようです。

特徴としては糖代謝が悪いなど

 

UCP1

褐色脂肪細胞が熱生産をして体温を上げてくれると上で書きましたが、

熱産生はこのUCP1が外的刺激(寒いとか)に応じてそのスイッチを押してくれます。

しかしUCP1が上手く働いてくれない人が日本人では24%いるようでこれも毎日100Kcalの倹約に相当するとされています。

ちなみに白色脂肪細胞のミトコンドリアにはこのような機能はありません。

特徴として下半身太りになりやすい人に多い。

 

β2アドレナリン受容体遺伝子

日本人の16%が持っていて筋肉が付きにくい 太ると痩せにくいなどの特徴

 

太りにくい人の特徴

 

食が細い、胃腸が弱くて消化吸収能力が低いなど。

すごい食べているのに太らない人もいるのは吸収率が悪いパターンが多そうです。

現代ではラッキー側かもしれないですね。

 

どうしようもないのかというと肥満は生活習慣がほとんどを占めているようで。

頑張れれば何とでもなりそうですが性格も遺伝と環境要素が半分半分と言われているのでそれもまた遺伝的なものといえば遺伝的。

なんとか頑張れる環境づくりに励みましょう!

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